今、キレやすい子どもが増えている!
皆さんが思う
「キレる」とはそもそも
どのような状態のことでしょう?
昔では怒りっぽいなどと
言われていましたが、
現代では広く通用していますね。
普段人は、怒りの感情をだすとき、
まずは表情や言葉で伝え、
それが理不尽に無視されたり
否定されたりすると大声を出すなど、
相手から攻撃的な反応が返ってくると
暴力に発展する…という段階を踏みます。
しかし、
段階をふまず大声で怒鳴り出す
いきなり暴力をふるうなど、
通常で考えられないような
急激な怒り方をすることを人は
「キレる」と呼びます。
実は子どもたちだけで見てみると、
文部科学省が公開した平成29年度の
ある調査結果で、小学校での暴力行為の
発生件数は28,315 件。
前年度の22,841 件より増加し、
平成17年度の3803件と比べ、
なんと約15年間で
6倍にもなっているんです!
小学校だけで暴力行為が
激増していることは
気になりますね。
つまりは、
小学校でいきなり
キレやすい子どもになるわけではなく、
成長段階でキレやすい子どもが
育成されているのです。
脳のしくみでみる「キレやすい」原因。
成長過程にある子どもが、普通に
怒る感情をあらわにするのは
当たり前のことです!
しかし、いきなり怒り出す
「キレやすい」精神状態は
なぜ起こるのか、
脳のしくみをお伝えします!
脳科学的に説明すると、
「キレる」
=感情の制御ができない状態を
指すと言われています。
ヒトの脳の中で、
他の生き物と比べて大きく
発達しているのが、
前頭葉の「前頭前野」と
呼ばれる部分。
感情を制御したり、
衝動的な行動を抑制する
働きがあるといわれていますが、
実は、脳の中でも一番ゆっくり発達し、
年をとると最初に衰えていく部分だそうです。
つまり、
大人でもキレやすい人というのは、
前頭前野が人より未発達
(もしくは衰えていく段階)
かもしれないということですね。
なので成長途中の子どもなら、
さらに個人差があります。
また、
上記の前頭前野がスムーズに働くには、
脳内の神経伝達物質「セロトニン」が
十分に分泌されていることが大切。
セロトニンが不足すると
精神状態のバランスを保ちにくくなり、
ちょっとしたことで
悲観的・感情的になると言われています。
セロトニン不足になる原因としては、
運動不足やストレス、睡眠不足などが
挙げられます。
日本の子どもの睡眠時間は
実は減り続けており、
世界の中でも飛びぬけて
短いことで知られていますので、
睡眠不足は「キレやすい子供」の
原因のひとつといえるかもしれません。
キレやすい子どもへの良い親の関わり。
キレやすい子どももまた
脳のしくみが原因だとしたら、
一過性でキレやすくなっている
かもしれません。
「最近急に攻撃的になった」
「保育園や学校で暴力をふるう」など
それまでと急に様子が変わった場合は、
いじめやなんらかのトラブルが
隠れている可能性もあります。
そんな時家では、
子供の話を頭ごなしに、
・あなたが悪い
・なんでそんなことするの!?
と決めつけず、
まずうんうんと耳を傾け、
本音を話しやすい雰囲気を
作ってあげて下さい。
というのも、
親の関わりでその先も
キレやすい子どものまま
育つかが左右されるからです。
はなから子どもの
キレやすさに一方的に
否定したり、毎日責めると
先にお伝えした前頭葉が
萎縮し、
感情のコントロールが
大人になっても
できなくなってしまいます。
子どものキレやすさは
正直いつまで続くのか
わからないので、
親の感情もまた苦しくなると
思いますが、それ以上に
子どももまたどうしようも
できない可能性があるのです。
原因はいくつかありますが、
今回は脳のしくみを知って
お子さんの状態を見ながら
関わってあげましょう!
【執筆:備前縁】
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