~怒りのもとになる完璧主義的考え方~
なんだか怒りがおさまらなくて
何かにつけてイライラ…
職場でも、家でも、近所のスーパでも
なんだか気になってしまう。
「資料はこうまとめてよ!!」
「洗濯物の干し方なんでこうなの!」
「店員ならこうあるべきでしょ!!」
などなど
よくよく考えてみれば、
大したことがないことなのに、
些細なことにまで
イライラしてしまう状態…。
もしかしたら、劣等感が積み重なっていて
心がSOS状態かもしれません。
特に、「〇〇するべき!」という考え方は、
完璧主義な方、ならではなのですが
これも劣等感が原因と言われています!
不思議じゃないですか?
完璧主義ということは、抜け目がない
イメージです。
その人自身が完璧であるならば、
劣っている感覚(劣等感)なんて
感じなさそうですよね!
でもこれって、不完全である自分を
認められないために完全であり続けようと
することによって、自分の優越性を
保っているということになります
つまり、本人の心の状態は
すごい不安定になっています。
他者に完璧を求めると同時に自分自身も、
完璧であり続けなければならないという
緊張状態の中で、
歩み続けているのですから。
そんな状態でいるからこそ、
「こうあるべきなのにそうじゃない」
という状態が続くと
どうしても、イライラしてしまうのです。
そもそも怒りの感情は、対人関係の中で
発生する二次感情と呼ばれるもの
だそうです。この怒りの元となっているのは
一次感情と言われている
「悲しみ、心配、落胆」などです。
心配や落胆する感情がきっかけとなって、
二次感情として相手に怒りを表出している
といいます。さらに、感情のことについて、
アドラー心理学では次のように
説明されています。
感情は、ある状況で特定の人(相手役)に
ある目的(意図)をもって発動される。
そして、
怒りの目的は、大きく次の4つで、
(1)支配
(2)主導権争いで優位に立つこと
(3)権利擁護
(4)正義感の発揮
いずれも、根底には
「~しなければならない」「~べき」
という信念がある。
と述べられています。
つまり、怒りという感情は、
相手をコントロールしたかったり、
自分が相手より上に立ちたかったり、
自尊心を傷つけないためだったり、
自分の価値観の押し付けだったり
そういう目的のもと
相手に怒りが向けられている
ということになります。
例えば、仕事をミスした時に、
口すっぱく怒鳴り散らす上司が、
「お前のために注意しているんだ!」
というのも、
実は根底に、
部下をコントロールできない自分
部下のミス=自分の評価も下がる
自分の面子を守りたい、などの
『劣等感』があって、
それを「怒り」という感情で
ぶつけているにすぎないのです。
付け加えると、本来ならば、
怒りの感情は瞬発的に終わるもの。
にも関わらず、
日常場面でも常にイライラと
”執拗に”怒りっぽくなっているのは
劣等感に飲み込まれているからなのです。
自分自身の不完全さが認められないがために
他者の不完全さをも認められない。
本当は自分の劣等感に対する、苦しくて、
悲しい気持ちなのに、
それを認めたくないから、
他者の行動に、自分の劣等感を置き換えて
怒りという表現をしてしまうのです。
この世に、完璧なものもなく、
完璧な人など存在しません。
ですが、比較、評価の社会において、
生き残るためには、
不完全な自分を受け入れられない、
そんな人たちがいます。
自分のミスを許すことができない完璧主義は
他の人のミスも許すことはできません。
ミスを許せない風潮が広がると、
人々はどんどん神経質になって、
常にイライラをぶつけあうことが
日常茶飯事になってしまう…
小さなやり合いが大きな戦いへと
変化してしまう恐れだって
十分に考えられるのです。
そうならないためにも、
自分自身が不完全であるということを
一人一人が認めて、完璧主義は手放す。
これが、大切になるのです!
なお、シンプルパフォーマンスセラピーは、
自分自身を癒すことのできる
セルフケアです。
自分の不安な気持ちや怒りっぽさなどの
ネガティブな感情を
簡単なセルフケアで手放すことができます。
また、このセルフケアでは、
自分と他人とをきっちり境界線を引いて
考えられるようになるので、
相手の行動や言動に、
いちいち振り回されなくなります^^
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【執筆者:室屋梨沙】